包丁の研ぎ方 - 両刃包丁を砥石で

当サイトでは、両刃の包丁のみを販売していますので両刃の包丁の研ぎ方についてご説明させて頂きます。


両刃の包丁とは?
両刃の包丁は左右対称の刃がついた包丁の事です。三徳、牛刀、ペティナイフ、薄刃などの一般的な包丁はほとんど両刃と考えて頂いて大丈夫です。

両刃でない包丁は?
下の図のような片刃の包丁もあります。主に柳刃や出刃がそれにあたります。
片刃の包丁は研ぎ方が異なりますが、当サイトでは販売しておりませんのでこちらは割愛させて頂きます。
両刃と片刃の断面図
(左が両刃、右が片刃)

包丁を正しく研ぐコツ。ダマスカス包丁のような美しい包丁を傷つけずに研ぐコツ。

(1)包丁を正しく研ぐコツ、と(2)ダマスカス包丁のような美しい包丁を傷つけずに研ぐコツ・・・この2つは違う事のようにも思えますが、そのコツはまったく同じものですので合わせてご説明させて頂きます。
それは「包丁の研ぎ角度を固定して研ぐ」という事です。包丁の刃を砥石から15℃ほど持ち上げ、その角度をキープして砥いで下さい。
砥石と包丁の角度指示図
これが正しくそして早く研ぐ最大のコツで、また美しいブレードに傷をつけないコツでもあります。この角度がブレるといつまで研いでも良い刃がつきません。

研ぎ角度を固定するサポートグッズ

研ぎ角度を固定するのにこんな便利な商品もあります。
包丁の研ぎ角度を固定するグッズ
これを包丁に付け、根本、切っ先など移動しながら研げばかなり正確に研げますし、ダマスカス包丁などの美しい刃身を傷つける事もありません。
※しかし、この製品にも落とし穴があります。この製品自体が包丁に傷を付けてしまいます。ですので、ご使用の際は下の写真のように紙などを挟んで包丁に付けて下さい。
包丁にスーパートゲールを付けたところ
マスキングテープを貼っても良いですが、紙の方が手間がかかりませんし、紙はスーパートゲールと一緒に移動しますのでやってみると意外に使いやすいです。
以上を注意しておけば、これはかなり使える製品です。是非お試しください。

元々の刃付を確認して、それと同じように研ぐ

上記で「両刃の包丁とは左右対称の包丁」とご説明しましたが、両刃でも刃付が完全に左右対称とは限りません。
下の写真の光っている部分が刃付されている部分です。
包丁の刃付けの写真
右と左が完全に同じだけ刃付されている包丁もあれば、良くみると右側だけが刃付されている包丁もあります。7;3くらいの包丁もあります。これは光を当てて頂くとわかりやすいかと思います。

左右対称の場合はそれと同じように。右側だけが刃付されている包丁は右だけを研いで逆側はバリをとって調整する程度・・・ これが良く切れる刃を早くつけるコツです。包丁の刃は全体を砥ぐ必要はありません。この刃付の(数ミリの)部分だけ砥石に当たっていれば充分です。このように研いでみて下さい。

また、元々の刃付を変えて自分好みの刃にしたい、という方は変えて頂いても問題ございません。

砥石の選び方

包丁は高級になるほど刃が硬くなります。当店で販売している包丁もVG10号、青紙スーパー鋼など硬い鋼材でできていますので、スムーズに研ぐためにも、まずは良い砥石を選ぶことが大切です。
当店でお薦めしているのがこちら。スエヒロの1000番/3000番両面砥石。
スエヒロ両面砥石1000番3000番
砥ぎはじめに1000番、仕上げに3000番、これ1つでOKです。

また、刃こぼれがある場合はもう少し荒い砥石で。より拘って仕上げたい場合は3000番より細かい仕上げ砥石で・・・など状況、お好みに応じて変えて頂けたらと思います。

※同じ1000番でも砥石によって研ぎ易さが違います。ある程度品質の良い、出来れば国産の砥石をご使用下さい。

研ぎ方、研ぎ手順

  1. タオル、砥石、容器、包丁を用意します。
    包丁研ぎの準備

  2. 気泡が出なくなるまで、砥石を充分水に浸します。

  3. ぬれたタオルを敷き、その上に砥石をのせ安定させます。
    砥石を固定させたところ

  4. 砥石に対し45度に包丁を置きます。
    包丁を45度で砥石にあてる

  5. 庖丁の峰を砥石に対し15度程持ち上げます。 間に10円玉2~3枚くらい挟まる程度と考えて下さい。鋭角に砥げば良く切れますが刃こぼれしやすく、鈍角に砥げば刃は丈夫ですが切れ味も鈍い・・ 15度くらいが良いです。
    包丁の研ぎ角度図
    角度固定グッズを使うと便利です。
    刃の角度を固定して包丁を研いでいる

  6. 右手でハンドルを握り、左手の指2本程度で包丁の砥ぎたい部分を押さえます。
    包丁研ぎの正しい押さえ方
    包丁研ぎの間違った押さえ方

  7. 上記の2つの角度(45度と15度)を保ちながら、まずは中砥石#1000で研いでいきます。

    <point.1>
    包丁を前後にリズミカルに動かしていきます。前に押すときは少し力を入れ、戻すときは力を抜くと砥ぎ易いでしょう。
    包丁を研ぐ方向を示した図

    <point.2>
    砥石は手元から先の方まで全体的に使って砥いで下さい。一部だけ使って砥いでいるとその場所だけ凹んで砥ぎにくい砥石になってしまいます。砥石は常にまっ平らになっていることが大切です。曲がった場合は面直し用の砥石で平らにしましょう。

    <point.3>
    砥いでいる途中に砥石が乾いてきますので、その場合は水を加えながら砥いで下さい。また砥いでいる途中に泥が出てきますが、これは洗い流さないで下さい。 包丁はこの泥によって研磨されます。

  8. あご(ハンドルに近い部分)、中心、切っ先、と分割して研ぐのがお薦めです。

  9. 髪の毛1本分ぐらいの引っかかり(バリ、まくれ等とも言います)を感じたら次の場所に移動します。
    包丁研ぎで出来たバリ
    バリを指で確認

  10. 包丁のあごから切っ先までバリが出たら、おもて面はひとまず完成です。

  11. おもて面が完成したら包丁をひっくり返して、表を研いだ時と同じ角度で裏面を研ぎます。包丁の右側(おもて面)だけに刃を付ける場合は出たバリを取る程度に軽く研ぐだけで良いですし、左右五分五分に刃付けしたい場合は反対側にもバリが出るまで研ぎ、再度包丁をひっくり返してバリを取って下さい。

  12. 仕上げとして上記の流れを3000番砥石で繰り返し完了です。(この工程はなくても大丈夫ですが、この方が良い切れ味が長持ちします。)紙などを切って切れ味を確認してください。研いだ後の砥石は洗って、乾かして保管して下さい。